Journal

2021 Jul 28
Sailer Interviews

SailerインタビューVol.19


いつまでもSailの航海を楽しんでいたい

吉田さん(60代) 東京都

偶然の積み重ねで出合った仕事

ずっと教育関係の仕事に携わってきまして、今は予備校で現代文の講師をしています。
現代文とは、端的に言えば「現代に生きる人のために書かれた文章」のこと。何故、これを教えているかというと、日本語だけを頼りにして、全ての教科の枠を超えて他者と出会う嬉しさを感じることが出来、尚且つ臨機応変に現実の変化に迫っていくことができるからです。

僕は以前から、コミュニケーションはとても大切なものだと考えていて、その手段として現代文は有効だと思っています。日本語で書かれた様々なジャンルの文章を、きちんと読み取る。そして、読み取った内容をもとに筆者が文章を書かなければならなかった動機や背景を考える、その重要性はしっかり伝えていきたいですね。
あと、「一つの文章」を若い人たちと一緒に読みながら、世界に触れていきたい! これは本気でそう思っています。

この仕事をやることになったのは、偶然の積み重ねの成せる業ですね。
最初は、大学を卒業したら金融関係で働きたいと思っていました。大学は早稲田でしたし、当時は、就職氷河期とは対極の黄金期。躍起になって就職活動することもなく就職先が内定していました。
ところが、ちょうどその頃、母の乳がんが発覚。今でこそ早期発見で9割以上が治ると言われている病気ですが、当時は、それほど生存率が高くありませんでした。それで母の看護をするため、内定を断って地元である鳥取県・米子に戻ったんです。

それから地元で新たに仕事を探すとなると、どうしても限られてしまいます。でも、専修学校の教員という職を得ることができました。
専修学校は、昭和51年に創設された新しい学校制度です。学校教育法の中では、「職業、もしくは実生活に必要な能力を育成、または教養の向上を図るための学校」とされています。
そのほか、高校の選択肢が少なく、地元を離れてでも通う価値のある大学や、人気のある大学への進学を現実的なものに出来る、そうした高校が学区に一校しかない。そうすると、高校入試で希望の学校に入れず、行きたい私立もないというような生徒は「中学浪人」になってしまうんですね。鳥取県は構造的にそうした生徒が多く、最初は中学浪人生を扱うコースの教員として社会科を教えていました。
そのうち、中学浪人生だけでなく、いろいろな事情を抱えた生徒たちにも教えるようになり、しまいには夏休みの宿題や女子の家庭科まで面倒をみることに(笑)。スカートのプリーツを取ったり、ハンバーグを作ったり、これは教えるというより、生徒と一緒に楽しみながらやっていましたけどね。
そんなことを地元の米子で7~8年くらい続けていました。

32歳のときに再び上京。母の体調が落ち着いてきたこともありますが、僕はミュージカルやコンサートなどを観賞するのが好きで、それらを思う存分楽しみたいというのも動機の一つでした。
やがて予備校の講師となり、現在に至ります。

ネットでも様々な活動が出来ると知って

Sailと関わることになったきっかけ、これも偶然の成せる業かもしれません(笑)。
もともと外国由来の人たちのことを知ったり、考えたりすることが好きだったんです。何か自分に出来ることはないだろうかと思い続けていましたが、予備校で働いていると具体的な活動に参加することが難しい。それでネットで出来る活動をはじめ、多岐にわたって情報を集めました。そんな中、石川えりさんが代表理事を務める「難民支援協会」(JAR)などを通して、様々なボランティア活動や支援方法があること、そして、それぞれ色々な関わり方があることを知ったのです。
そのうち、Stateless Network(無国籍ネットワーク)という支援団体と繋がりを持ち、自分に出来る範囲で協力や応援をするようになりました。

2003年、大学での「日本語表現法」クラスの授業風景

やがてHelteのことを知り、このプロジェクトに興味を持つと同時に、新たな楽しみを見出しました。僕は1対1の「Sailでの会話」だけでなく、「喫茶るんるん」に参加するなど、Sailコミュニティを楽しんでいるという感じですね。

Sailに対しては、「こうあるべき」とか「こうでなければいけない」といったことは全く思っていません。プランニングから始まってゴールにたどり着く、その過程の中で、それを総括していく手法は重要な意味を持つと思います。
しかし、それよりも先ず、今、何が起こっているか?というところからスタートしたほうが良いような気がします。「今、私たちはどうすれば良いのか」ということを考え続けているだけで、いつか振り返ったとき、カタチとして残っているものが必ずあるはずだと。
自分たちが求めた理想、それは幻想でしかないかもしれない。でも、ちゃんと物差しを持っていれば理想の姿が出来上がっていきます。そういう物差しをHelteの皆さんは一人ひとりが自分の中に持っていた。そして、底に潜む強いエネルギーがあったから、ここまでやって来れたと思うんです。

これから先もSailが続いていって何か大きな方針変更があったとき、ユーザーの皆さんには、「一緒にこっちに行きましょう」とか、「こういうことをやっていけば一人でも出来るようになりますよ」といった選択肢を用意しておいてあげたらいいと思います。

僕の場合Sailだけじゃなく、「喫茶るんるん」が、もう何とも言えないほど刺激的! 参加することによって、内から湧いてくる泉の強さが10倍くらいになったりするんです。正に「ダイバーシティの現実化した世界」があそにあるという感じですね。
あとは、Sailのスタッフの人たちの行く末を最後まで見てみたい! そういう思いは強くあります。

両親と、隠れ家的な名店として地元でも評判のお蕎麦屋さんにて。2016年頃

40年以上前、僕のターニング・ポイントにもなった母の病気ですが、お陰さまで順調に回復して、91歳になった今も元気に暮らしています。95歳の父は入院中で、会えば喧嘩ばかりしていますが、この年になっても両親が健在なのは本当にありがたいことです。

今後の展望は二つあります。一つは日本語を教えるための資格を取ること。
もう一つは、貿易の実務についてもう一度勉強してみること。日本の文化を利用して、海外とつながりながら双方に有用なコミュニケーションが図れたらいいですよね。
これからもSailコミュニティで刺激を受けながら、色々なことにチャレンジしていきたいです。

(聞き手・ライター 松井京子) 


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