Journal

2021 Apr 21
Helte's Story

Sailer Journeys Story_09

(上の写真は奈良・法隆寺で)

Sailerの皆さんは私の人生の先生

マイケル・ウーさん(50代)台湾

6年前から仕事で日本企業を担当

パソコンなどの電子製品を製造する会社で営業を担当しています。海外企業との取引が多く、外国の方は中国名を発音しにくいので、普段からマイケルという英語名を使っています。私が住んでいるのは新竹市というところです。台北から車で一時間半ほど南に行ったIT関連企業が集積している街で、台湾のシリコンバレーと呼ばれています。

6年ほど前から仕事で日本企業を担当するようになり、コロナ前は毎月、日本に出張していました。もともと家族も私も日本が大好きで、旅行にもよく行っていました。北陸や大阪、京都、九州へも行きましたし、北海道や新潟、長野へは子供たちが大好きなスキーをしに毎年のように行っています=写真。台湾の平地では雪が降りませんから、雪景色を見るのも楽しみです。それに日本は食べ物がおいしいですね。冬の越前ガニなんか最高です。お寿司も大好きです。日本の皆さんはとても礼儀正しく、私も家族も日本に行く度に感心します。

高校生の娘と長野県の志賀高原で

日本語は今でこそ話せますが、仕事で日本の企業を担当しはじめた頃は、ほとんど話せませんでした。職場の同僚が流ちょうに日本語を話すのをみて、とても恥ずかしく思っていました。それで思い切って日本語の勉強を始めました。最初の1年間は日本語の塾に通い、その後は日本語能力試験のテキストを使い独学で勉強しています。日本のテレビドラマも勉強になるのでよく見ます。NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」は全編見ましたし、今の「青天を衝け」も見ています。大河ドラマは、日本の歴史が描かれていて、とても勉強になりますね。

Sailとの出会いは1年半ほど前です。台湾の有名なビジネス雑誌で紹介されているのを見て知りました。日本の顧客の皆さんともっと親しくお話できたらいいな、と常々思っていましたので、これはとてもよい会話の練習になると思いました。以来、仕事から帰宅するとほぼ毎日、Sailで日本の皆さんと話すのが日課になっています。

これまでに200回以上は会話していると思います。最初の頃に比べると、だいぶスムーズに話せるようになりました。まさに「習うより慣れろ」ですね(笑)。昨年暮れには、日本語能力試験の2級に合格しました。これもSailのおかげです。

最初は会話の練習になると思ってはじめたSailなのですが、続けるうちに別の意味もあると気づきました。日本のSailerの皆さんは、すでに仕事を定年退職されているシニアの方が多いですが、実は私もそろそろ定年を迎える年齢です。そんな私にとって皆さんのお話はいろいろな意味で、とても勉強になるのです。 

皆さん年齢に関係なく、定年後はそれまでにできなかった目標にチャレンジしたり、ボランティア活動に励んだり、とても充実した毎日を送っていらっしゃいます。素晴らしいことです。そんな皆さんのお話を聞いていると、とても刺激を受けます。日本のシニアの皆さんは、私にとってSailを通して知り合った人生の先生のような存在でもあるんです。

定年後は世界6大マラソン制覇が夢

皆さんに刺激され、私も定年後の夢を考えるようになりました(笑)。実は私は10年ほど前から、趣味でマラソンをやっています。仕事柄出張が多いので、出張先では必ず早起きして、その街を走ります。東京では品川のホテルにいつも宿泊するので、高輪周辺の7キロほどのコースをよく走ります。朝早く知らない街を走るのはとても気持ちがよく、そして楽しいです。

大都市への出張が多いので、たまには田舎の景色を見ながら走ってみたくて、岐阜県揖斐川町の「いびがわマラソン」に参加したこともありますよ=写真。日本のマラソン大会は家族で参加したり、みんなで楽しみながら走るところが素晴らしいですね。

そんな私の夢は、世界6大マラソン大会をすべて制覇(完走)することです。まずはもちろん東京マラソン、そして定年後はベルリン、ロンドン、ボストン、シカゴ、ニューヨークと、できれば1年に1大会ずつ挑戦して、世界の6大マラソンすべてを完走するのが私の夢です。

そしてもうひとつ、もし中国語を学びたい方がいらしたら、ぜひボランティアで教えたいのです。日本語を教えていただいた皆さんへの恩返しのつもりです。Sailでそんなこともできたら、楽しいですね。

(聞き手・ジャーナリスト橋本節夫) 

Sailのホームページはこちら
SNSはこちら
動画コンテンツのご視聴はこちら